2023-10-09 00:00:00

株式会社のつくりかた(5)

株式会社のつくりかた(5)

株式会社の基礎知識④




《このブログのまとめ》
・決算期ってそーゆーことね。めんどくさ。
・税理士さんに頼んだらお金かかるっちゃろ?



「定款」をつくってみる(3)


みなさま、こんにちは。

株式会社五識 代表取締役の田中臣治です。


今回も、株式会社についてのきほんの「き」です。

ご存知の方は、すっ飛ばしてください。


「会社の憲法」も、いよいよ大詰めです。


ここでは、「決算期(事業年度)」「出資の取扱い」「発起人」「設立時取締役」を決めなければなりません。

印は「定款」に必ず記載すべき項目です。


第5章 計 算

(事業年度)

第21条 当会社の事業年度は、毎年■月1日から翌年■月31日までの年1期とする。


多くの企業では、3月、6月、9月、12月に決算期を設定することがあるようです。

暦日による1年間や、年度替わりなど、1年間であれば、何月スタートでも構いません


たとえば、4月~3月とすると、3月から3か月以内に確定申告をしなければなりません。

1年間のお金の動きを整理して、確定申告書類を作成しなければなりません。

自分が一番忙しくない時期を決算期にすると良いかもしれません。

たとえば、お子さんがいらっしゃるのであれば、3月決算だと大変かも……。


わたしは、すべて自分で手続きしたかったのですが、購入したクラウド会計ソフトが「確定申告」に対応しておらず、結局、税理士さんにお願いすることになりました。

税理士さんは、①いつでも相談しやすい②説明がわかりやすい③一般的な報酬額で引き受けてくれる方にお願いするほうが良いと思います。

さらにいえば、同じ会計ソフトを使っている税理士さんを探すのも良いかもしれません。


第6章 附 則

(設立に際して発行する株式等)

第22条 当会社の設立に際して発行する株式(以下、「設立時発行株式」という。)の総数は、普通株式300株とし、発起人がその全部を引き受ける。

 2 発起人が前項の設立時発行株式と引換えに払い込む金銭の額は、1株につき金1万円とする。

(設立に際して出資される財産の価額)

第23条 当会社の設立に際して出資される財産の価額は、金300万円とする。

(発起人)

第24条 発起人の氏名及び住所並びに発起人が割当てを受ける設立時株式の数及び当該株式と引換えに払い込む金銭の額は、次のとおりである。

  ■■県■■市■■■■■■1番1号 ←発起人の住所(住民票や印鑑証明等と同じ)

  ■■■■             ←発起人の氏名(住民票や印鑑証明等と同じ)

  普通株式300株 金300万円  ←発起人が出資した金額

(設立時の資本金及び資本準備金)

第25条 設立時の資本金の額は、設立に際して発起人が払込みをした財産の全額とする。

 2 設立時の資本準備金は計上しないこととする。

(最初の事業年度)

第26条 当会社の最初の事業年度は、当会社成立の日から令和■年■月31日までとする。

(設立時取締役)

第27条 当会社の設立時取締役は次の者とする。

  ■■県■■市■■■■■■1番1号 ←設立時取締役の住所(住民票や印鑑証明等と同じ)

  ■■■■             ←設立時取締役の氏名(住民票や印鑑証明等と同じ)

(法令の準拠)

第28条 この定款に規定のない事項は、全て会社法その他の法令に従う。

以上、株式会社■■を設立するため、発起人■■■■は、電磁的記録であるこの定款を作成し、電子署名をする。

令和■年■月■日

発起人 ■■■■


発起人」が「出資する金額」と「発行する株式」が、↑ここで整理されます。

「発起人」が5人存在すれば、5人分の住所・氏名が必要です。


「発起人」が「出資する金額」が、300万円か、500万円か、1000万円かによってそれぞれの数値が変わります。


土地や建物・有価証券等を出資してくれる場合は、弁護士等に依頼して「正しい価額」を算出してもらわないといけないので、手続きが恐ろしく煩雑になります


1株10万円であれば、上記の例でいうと、普通株式30株 金300万円になります。


アンダーラインを引いているところは、あなたの会社に合わせてくださいね。


設立時取締役は何人でも構いませんが、代表取締役は、きちんと話し合って決めましょう。


個人的には、最後の4行に苦労しました。

泣きそうでした😥。いや、泣きました😭。

お金はどうしたらいいんだろう?

日付はいつがいいんだろう??

PDFに署名するってどういうこと??? など……


日付は、出資額を振り込む前で良いです。(すべて同一の日付でも可能ですが、時間的な余裕も考慮しましょう)

使っていない通帳、または、近所の銀行等に新たな通帳を作成しに行く。

その口座に、「発起人」全員が「出資金」を振り込む


おつきあいのある農協や銀行、信用金庫や信用組合などで新しい口座を作るのも良いかもしれません。

また、創業支援をしている金融機関であれば、いろいろと教えてくれます。

「創業したいという思い」を鼻で笑う店員がいる「都市銀行」などはやめましょう。


「出資金」が入った通帳(表面と表紙の裏)をPDFにします

自宅にスキャナーがあれば、スキャナーでPDFにします。

セブン-イレブンなどのコピー機にメモリカードやUSBを差し込んで、PDFにすることもできます。


一応、PDFにしてしまった後の出資金は、「会社のために」使っても構いません

必ず領収書(レシート)をもらいましょう。

あなたのお金ですが、ポケットマネーじゃないので、気をつけましょう





続きは次回に。

またお会いしましょう。