2024-10-12 12:00:00

【無料相談】マンションの購入についてのご相談(1)





 


賃貸マンションで月額9万円の家賃



みなさま、こんにちは。

株式会社五識 代表取締役の田中臣治です。


先日は同世代の男性が、マンション購入についてご相談に来ていただきました。

弊社ホームページの「お問い合わせ」からのご連絡でした。


ありがとうございます。



Aさんは現在、福岡市内のマンションを月額9万円で賃借されています。

配偶者様と高校生のお子様と3人でお住まいです。


月額9万円はかなりの好立地? 新築?

……かと思いきや、築30年の大型マンションでした。


賃貸契約を結んだ不動産屋Xから『その部屋を買いませんか?』と打診があったようです。


・現オーナーは1200万円程度で売却を望んでいる

・X社は950万円からの価格交渉だと考えている

・同僚の友人からは1000万円くらいが相場だと聞いた


Aさんご自身がそのマンションに何の不満もなければ、

そこを終の棲家として購入されることも、まったく問題ありません。


一応、そのマンションのこれまでの売買実績を確認したところ

最近では2000万円足らずで売り出し中の部屋もありました。

ただし、買い取り再販業者によるリノベーションの物件でした。


わたしが査定した額は900万円~950万円でした。

それでもわたしは『(本来の価値よりも)高い物件』だと思いました。


X社の提示額と同じように950万として……

支払総額は1000万円くらいになります。

・登記費用/司法書士報酬

・仲介手数料(上限:3%+6万円+消費税)

・現オーナーとの清算(管理費や固定資産税など)

・印紙代など


これを住宅ローンで組む際には……

・抵当権設定費用

・事務手数料や印紙代

・団体信用保険料

・利息などなど


多くの初期費用がかかってきます。



金利2%で1000万円、毎月9万円で13年


大切なのは、Aさんとご家族様のライフプランです。

そして、終の棲家として築30年のマンションで良いのか? ということです。


シミュレーションもしてみました

・固定金利2%

・元利均等返済

・1000万円借入

・現在の家賃(9万円)と同じくらい


ローン返済…………72,849円/月(13年・156回払い)

管理費等……………15,000円/月

固定資産税…………不明


大規模修繕や普段の細かな修繕、エレベーターや給排水設備の交換など

丁寧に行われているマンションであれば資産価値は残ります。


今回は無料相談ですので、細かな査定や調査は行っていませんが、

購入の申込み後や売却の申込み後は……

・管理会社に管理状況を問い合わせる(有料)

・現地調査や市役所等での調査

を行います。


築年数が古い場合にはインスペクションもオススメします。

→→ 一般財団法人福岡県建築住宅センター


ライフプランとしては、Aさんのお子様の進学も控えていらっしゃるそうで、大学でも専門学校でもそれなりの費用がかかります。

まして県外の私立大学ともなれば、マンションの頭金として考えていらっしゃた貯蓄分が吹っ飛んでしまいます。



夢を売る仕事だけど……



ご相談に来られたときよりも明らかにテンションが下がってしまったAさん……

Aさんが心に抱いてあった『夢のマイホーム』を『現実』で潰してしまいました。


住み慣れた家は手放すのが惜しいかもしれませんが、Aさんにはもう少し良い物件があるはずです。

もちろん配偶者様と一緒に今後のライフプランなども話し合いをされた上で、よりよい物件を提案したいと思います。


せっかくのマイホームだからこそ、しあわせになって欲しいと思っています


最近は住宅ローン破綻で『競売』にかけられる戸建てやマンションが増えています。

悪質な不動産業者が無謀なローンを組ませるのです。

不動産業者は売ってしまえば、後は知らぬ存ぜぬ……

最終的にはローンを組んだ人(買った人)の責任になってしまいます。


不動産屋は夢を売る仕事だと思います。

夢を売ると同時に現実の問題もすりあわせた上で、お客様にご納得いただくことが重要だと考えています。




ご覧いただき、ありがとうございました。

またお会いしましょう。

 

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2023-11-15 13:46:00

【無料相談】中古住宅の活用方法(1)






 


中古物件は世界に唯一の「商品」



みなさま、こんにちは。

株式会社五識 代表取締役の田中臣治です。


先日は近くにお住まいの方が、ご家族のことについてご相談に来ていただきました。

「相談」というよりもいろいろとご不安なコトがおありだったようです。


おしゃべりでも、お悩みごとでも、本当にありがたいです。



今日のご相談は、中古の戸建てについてです。

他県にお住まいのAさんからです。


Aさんのお母様は高齢で、近いうちに地元に戻ってきたいと考えていらっしゃいます。

お子様方は独立して、ご主人が定年を迎えたら、一緒に地元に帰りたいと思っていらっしゃいました。

ご主人は転勤族で、ご兄弟も多いので、住む場所については「どこでもいいよ」と仰っているそうです。


Aさんご夫婦は、某県で2階建ての戸建てを購入されました。

売却を考えていたそうですが、近所の方や職場の方から「貸家にしたら家賃が入ってくるよ」と言われ、どうするか悩んでいらっしゃるとのこと。


中古住宅を貸すメリット

  • 借りる人がいれば「定期的な収入」が見込める
  • お子さんに相続する場合に相続税が多少安くなる


中古住宅を貸すデメリット

  • 家屋の修繕は貸主がしなければならない
  • 遠方にある場合「管理」が難しい
  • 管理会社に委託したら家賃収入が減る
  • 借り手がいると退去してもらうのが難しい


老後のことを考えたら、少しでも経済的な余裕がほしいところです。

いい人がずっと住み続けてくれたら、それはお互いに幸せでしょう。


しかし、家も経年劣化していきます。

賃貸住宅(マンションやアパート)に住んだことがある人はわかると思いますが、住宅設備に不具合があれば、管理会社か大家さんが修理をしてくれます。


たとえば、ご主人やご家族のどなたかが、DIYなどが大好きで、設備の修繕くらいは一人でできる、ということであれば大丈夫かもしれません。

良心的な方ならまだしも、借りている人がめちゃくちゃな使い方をして「破壊」することもありえます。

そのようなときには、「オーナーチェンジ」さえ、ままならないことがあります。


ましてや、家主が他県に済んでいるとなれば、めんどうくさいことこの上ないでしょう。

多くの場合、近くの工務店に修理を依頼するか、管理会社に管理を委託するようです。


また、戸建てを持つことによって発生するのが、固定資産税です。

家賃に上乗せしてしまえば、借りる人がいなくなってしまうでしょう。


もしも、家を貸すなら、自分の目が届く範囲が理想です。

遠方であれば、「良心的な管理会社」に委託することをオススメします。


Aさんのご主人が退職されるまで、まだ時間があります。

賃貸のメリット・デメリット、売却のメリット・デメリットを、ご家族とよく話し合ってください、とお話ししました。


ついでに、現住所付近の売買実績のデータもお渡ししました。

Aさんも「へぇ、こんな金額になるんですね」と驚いていらっしゃいました。



査定をする際に、最近の取引事例をもとに算出することがあります。

これを、取引事例比較法といいます。



ご覧いただき、ありがとうございました。

またお会いしましょう。

2023-10-25 00:00:00

【無料相談】賃貸経営の基礎知識(1)




 


賃貸経営の一般知識



みなさま、こんにちは。

株式会社五識 代表取締役の田中臣治です。


ご相談に来ていただけるだけでも、本当にありがたいです。



今日のご相談は、サブリースについてです。

兼業農家(サラリーマン・稲作)のAさんからです。


Aさんは数年前に約2反(約2000平方メートル)の水田を相続されました。

あと10年弱で定年退職を迎えられるそうで、定年後は1反分を残して、1反を売却しようかどうしようかと悩んでいらっしゃいました。


すると、どこかから聞きつけたのか、大手の建築会社や某賃貸専門業者などから営業の電話や資料送付がはじまりました。

Aさん自身も、定年後はできるだけのんびりしたいと考えていらっしゃったので、定期的な家賃収入がある賃貸経営を考えるようになったそうです。


しかし、最近、新聞やネットニュースでは、サブリースや賃貸経営で苦しくなった人々の状況が取り上げられることが多くなりました。

それを見たAさんは、どうしたものかと相談にいらっしゃいました。


一時期、テレビコマーシャルでも、一括借り上げやサブリースといった賃貸経営方式がよく放映されていました。

そこでもメリットが謳われていましたし、Aさんもかなりご存知でした。


そもそも、サブリース(一括借り上げ)とは、

オーナーが建てたアパートなど一括で借り上げて、毎月一定額の賃料をオーナーに支払う、(「転貸」)というものです。



主なメリット


  • 賃借人(転借人)とのお金のやり取りをしなくて良い。→未払いや請求にわずらわされない。
  • 管理費用や広告等費用の負担をしなくて良い。→オーナーが入居者の募集、修繕・原状回復等をする必要がない。
  • 毎月一定額の賃料が得られる。
  • 相続税等の計算がしやすい。


これだけ見ると、

何もせずにお金が入ってくるんだ!

と考えがちですが……



考えられるデメリット


1)オーナーが賃貸物件を建設しなければならない=建築費用の負担

田んぼから宅地にするためには宅地造成が必要になります。

また、水分を多く含む土のままでは、建物の基礎が傾きますので地盤改良等も必要になります。

[宅地造成費の金額表]でググってみると、国税庁のサイトから、各都道府県ごとの表が出てきます。



福岡県では……

整地・地盤改良を1000平米分おこなうと、単純計算で250万円

50m×20mの角地と仮定して土留めが70m分、約433万円

1mかさ上げするとして1000立米分、単純計算で710万円

宅地造成費用だけで、最低でも約1400万円はかかります。


どのような賃貸物件にするかによりますが、おしゃれでイマドキな建物であれば、億単位の費用負担を覚悟しなければなりません。



2)募集家賃≠オーナーの収入

立派なアパートが建築されました。

1室10万円で募集広告が出ています。

あっという間に10室満室になりました。

しかし、オーナーは毎月100万円手に入れることはできません


管理・広告・修繕などはサブリース会社がおこなうわけです。

一般的に、オーナーには満室家賃の8割が支払われるといいます。


一時期マスコミを賑わせたサブリース問題は、

「満室ではないから8割も払いません」

「○○費、○○費、○○費などで2割負担してください」

「経年劣化で募集家賃がさがりますので支払額も下がります」

などと、後出しじゃんけん並みに、ズル賢いやり方でボロ儲けした会社が存在した(今も残っている)のです。


もともと資産家ということであれば、痛くも痒くもないかもしれません。


しかし、現実には、建築費用等が支払えず、任意売却せざるを得なくなったり、抵当権が実行されたりして、住む家も何もかも失った……という人も存在します。






デメリットの補足


1)の内容の補足ですが、どこに建築を依頼するのかで大きく変わります。

「億単位の費用負担」と書きましたが、良心的な建築会社に依頼すれば、品質も良く、費用はかなり抑えられます。


気をつけていただきたいのは、宅地造成から物件管理まで一括して「任せてください!」という企業です。


企業の立場に立ってみましょう。

家賃収入は、8割方オーナーに流れていきますので、ほぼ期待できません。

(それでも家賃の2割+敷金+礼金+手数料+○○料など請求する場合あり)

あなたがこの会社の社長なら、どこで儲けますか?


宅地造成や建築費用などですよね?

宅地造成は上記のような基準がありますが、建築費用はだれが見積もりますか?

一般人は設計図を見てもわかりませんし、わざとらしく専門用語を使うので、もっとわからなくなります。


説明を聞いて『あー、はい、はい。へー、そーなんですねー』と言っているうちに、億単位に跳ね上がるんです

さらに悪質な企業は、断熱材や構造上必要な材料を、勝手にサイズ変更したり、中抜きしたりします。

(この企業は倒産しましたので、オーナーさんは泣き寝入りです)


2)の内容の補足ですが、自分でできることは自分でやってみる、というのもです。

  • 10室満室で80万円 or 8室入居で80万円
  • 知らない人10人 or 自分が面接した人8人
  • 敷金は管理会社へ or 敷金は自分が管理
  • 修理修繕他人任せ or 修理修繕は自分でやる


お金の管理も修理修繕も、何もしたくない! という方は一括借り上げシステムを利用した方がいいと思います。

ただ、支払いの免責期間や上記のような追加の支払い等は考えておく必要があります。


一方、設計図の段階から一緒に物件を造っていくことで、愛着がわいてきますし、修理修繕も判断しやすくなります。

愛着がわいた建物に、見ず知らずの他人を住まわせるよりも、入居希望の段階でヒトトナリがわかっている人物を住まわせる方がいいでしょう。

また、100円ショップに売っている出納帳を11冊買ってきて、各部屋ごとの入出金状況を管理するだけでも、立派な管理ですし「脳活」にもなります。(1冊は全体にかかる費用、固定資産税などの計算に使う)



と、このようにAさんにはおおまかなメリットとデメリットをお伝えしました。


Aさんの土地は、利便性がよいので、月極駐車場事業用定期借地でも良いのではないかと提案しました。


もちろん良心的な管理会社やサブリース会社もあります

甘い言葉に誘われて、1社だけに決めるのではなく、見比べ・聞き比べ、自分や家族が納得できるカタチで賃貸経営を考えると良いと思います。




ご覧いただき、ありがとうございました。

またお会いしましょう。

2023-10-13 00:00:00

【無料相談】相続税の一般知識(1)


 


相続税の一般知識



みなさま、こんにちは。

株式会社五識 代表取締役の田中臣治です。


ありがたいことに、少しずつご相談をいただくことが増えてきました。


今日のご相談は、相続税についてです。


相談者Aさんのお父様Bさんは、現在、お一人暮らし。

数年前に奥様を亡くされて、しばらくはふさぎ込んでいらっしゃったようですが、近くにお住まいのご家族の存在、地域のみなさんの声かけなどによって、すこしずつ元気になっていらっしゃるようです。


Aさんのお知り合いCさんのお母様がお亡くなりになり、Cさんのご家族同士で『争族』になってしまったそうです。

原因は相続税だったそうです。

Cさんのごきょうだい、3人いる子どものうちの1人が家や土地などを相続し、現金(預金)は残りの2人(Cさん含む)が等分したそうです。

ところが、家と土地を相続した方のもとに『相続税のお知らせ』が届き、誰が払うかで兄弟同士で大げんかになったとのこと。


その話を聞いたAさんは、自分のところも3人きょうだいだけど大丈夫かな?

と心配になったとおっしゃっていました。


Aさんのご実家(Bさん宅)は、郊外にある一軒家です。

直接ご実家に訪問したわけではないので、Aさんの説明によるのですが、駅まで徒歩数分の好立地で、間口2メートルの旗竿地。

だいたい50坪くらいの敷地に、築40年以上の2階建ての住宅があるそうです。


そのエリアの実売買価格は1坪あたり25万円~30万円です。

土地だけの実勢価格を見ると、1250万円~1500万円くらいになります。

家屋を拝見していないので、なんとも言えないのですが、インスペクション(建物状況調査)で問題がなければ、1000万円くらい見積もっても良さそうでした。


◆インスペクションについて(国土交通省)PDFファイルです。

 「建物状況調査(インスペクション)を活用しませんか


一般財団法人福岡県建築住宅センターでも「住まいの健康診断」という名称でインスペクションを推奨しています。


(注意)相続税は市場価格で計算するのではなく、固定資産の評価額で計算しますので、厳密な税額については税理士さんへご相談ください。

または、顧問税理士さんを紹介します。


さて、Aさんのご相談の続きですが、有価証券や貴金属などは、ほぼないだろうとのこと。

『預貯金であれば、1000万円くらいじゃないかな』とおっしゃってました。


もちろん、Aさん自身もよくわかっていらっしゃらないので、断定的な判断はできません。

おおよその「財産」としては、3500万円くらい、という条件の下でAさんにお答えしました。


相続税には、基礎控除があり、令和5年10月現在で、

3000万円+(600万円×相続人数)

の合計が控除されます。


Aさんのお母様はいらっしゃらず、3人きょうだいですので、

3000万円+1800万円=4800万円

が基礎控除額になります。


ですので、基本的には、相続税は発生しないはずですよ、とお伝えしました。

ただ、タンス預金などの現金や有価証券などがあった場合は、きちんと税理士さんに相談してくださいともお伝えしました。


すると……


もし、隠し財産が3000万円くらいあったらどうしたらイイ?


と質問されました。


Aさんには、未成年のお子様がいらっしゃいます。

また、Aさんのご兄弟にもお子様がいらっしゃいます。


そこで、Aさんのきょうだいそれぞれの子どもたちに、教育資金の生前贈与という方法もありますよ、とお伝えしました。

そもそもがタラレバ(仮定の話)ですので、こちらもざっくりとしたお話になりました。


かいつまんで説明すると、

お孫さん(お子さんも可)名義の銀行口座を開設し、その銀行と管理契約を結んで、お孫(子)さんの学費として、最大1500万円を生前に贈与できる、というものです。


基本的に、贈与税は発生しません。

ただし、管理契約費用かかることもあるようなので、きちんと話を聞いてくださいね、とお話ししました。

それであれば、隠し財産(?)3000万円は、きょうだいそれぞれに等分されたのと同じですね。


ただし、Bさんがご存命のうちに、ごきょうだいといっしょに、将来のことを話しておくことは大切です。

きょうだい間でも、あいつはかわいがられた、わたしは介護をした、などの重い思いが隠されていたりします。


多くの人は、『自分の親が死ぬことを前提に話をしたくない』という気持ちになるものです。

しかし、親御さんが亡くなって、「親族」同士で、醜い「争族」をしてしまう前に、ご家族みなさんで腹を割って話し合うことも重要な「相続(うけつぐこと)」かもしれません。




ご覧いただき、ありがとうございました。

またお会いしましょう。